銀座の風景
東銀座 四方山話
東銀座は江戸時代から続く文化のまち
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東銀座監査法人が事務所を構える銀座4丁目の東銀座駅周辺は、その昔「木挽町(こびきちょう)」と呼ばれていました。江戸初期に、江戸城大修理の工事に従う木挽職人(鋸引人夫)が多く住んでいたことに由来します。木挽町界隈は、江戸の中期には歌舞伎劇場の山村座や河原崎座、森田座などの芝居小屋がたち、演芸の中心地として賑わいました。江戸四座の一つと言われた山村座は、江戸城大奥の大スキャンダルとなった「絵島・生島事件」の舞台となった芝居小屋で、この事件の発覚により1714年(正徳4年)に閉場となりました。その後、河原崎座や森田座は浅草に移転しましたが、現在でもこの地には歌舞伎座をはじめ、東劇や新橋演舞場など周辺にあり、演芸文化の息づく町として今日にいたっています。
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東銀座のランドマークといえば、なんといっても「歌舞伎座」でしょう。2013年4月に「GINZA KABUKIZA」として、かつての歴史的外観を残しつつ29階建てのオフィスビルを併設した新しい建築となってリニューアルし、話題になりました。そんな歌舞伎座の歴史は古く、1889年(明治22年)にさかのぼります。関東大震災や第2次世界大戦などで3度焼失し、その度に建て替えが行われてきました。現在の歌舞伎座の外観は、大正13年に建てられた桃山時代の豪宕妍爛の様式を伴わせた意匠を残したものとなっており、伝統美と先端技術の融合した最新の建造物になっています。地下鉄「東銀座駅」から地下道で直結したGINZA KABUKIZA地下2階の「木挽町広場」は、この地を訪れる人々の動線の要にもなっています。